獅子太郎 さんが書きました:
Catherine さん
スキャルピングのシステムについてご相談をよろしいですか？
私は個別株や225先物のシステムは色々と作ってきましたが、スキャルピングのような
超短期の売買システムはメタトレーダーを使うまで全く経験がありません。
Pandeeeemic2のパラメーターはスプレッドが比較的狭い通貨を中心に最適化をしています。
その中で今までの経験上、システムトレードとして考える基準としてバックテストで充分な期間と
売買回数を繰り返したデータが信憑性の高いものとして考えてきました。
スキャルピングは相場の様相によってかなり条件が変るとありますが、最適化した通貨の中には
直近の２年位は非常に良い成績でもさらに数年を遡ると全く利益が出ないケースがいくつもあります。
これらはカーブフィッティングの恐れが強いと判断して廃棄してしまいました。
でもCatherine さんのお話だと有効性が続いていれば使えるように思います。
刻々と相場が変化していくのでしたらリーマンショック以前を含めた長期のバックテストよりも
直近の数年に最適化して利用して、しばらく経過した後にエッジが無いと判断したら
再度、最適化を繰り返してパラメーターを相場に合わせるのが理想的な使い方とも思えます。
個人的な見解で構いませんので教えて頂けると助かります。
獅子太郎 さん＞
僭越ながら、私個人的な意見を書きます。
一度是非こちらをご覧ください。
viewtopic.php?f=25&t=976十分な取引回数での検証がカーブフィッティングを上回るであろうことは上記トピで述べたとおりです。
ずっとFXをかじっておりますと、通貨ペアの動きが今までと全然違うっ！と感じることがあります。数日間極端に動きがないペアが出現したり、驚くほど数日間で乱高下を繰り返したりとかです。
こういった相場の変化はいつあるかわかりませんから、昨日までの相場と今日からの相場が違えば、直近に行ったバックテスト結果さえ明日からのFTでは全く信用ができないことになります。
たとえば数年前の夏からユロポンで素晴らしいパフォーマンスを出したスキャルピングEAがスプレッドが小さくなった現在も全く使えないものになっていますし（YourLuckyとか）、AUDNZDなんかは一昨年は24時間スキャルピングで大儲けした人が多くいましたが、現在はそのロジックが全く役にたたなくなっていたりします（当時のAUDNZDは1分足チャートにも長いヒゲがバンバン出ていて、私なんか見ているるだけでワクワクしました(笑)）。
ですのでスキャルピングEAがバックテストで数年前からの勝率が抜群なんていうのはすでにカーブフィッティングの可能性が大でほとんどあてにならないと思うのです。
その良い例ですが、販売ページのバックテストにおけるエクティカーブ抜群の商用EAが、販売後は例に違わず全く勝てなくなるのはそのせいだと思います。
過去に一直線のエクティカーブの商用EAが、販売後そのとおりのフォワード出来ている例なんておそらく皆無ではないでしょうか（苦笑）（ご存知でしたらこっそりと教えてください(爆））。
以上述べましたように、過去数年間の長期のデータに基づいてスキャルピングEAを最適化すること自体、ほとんど意味をなさない検証データになるであろうと思っています(トラリピなんかは全く別のロジックですからこの考えはあてはまりません）。
また、特にECNブローカーではバックテストの際に取得するスプレッドでバックテスト自体を行うので、そこで戦略時間帯の平均スプと違ってしまうと既にデータがあてにならなくなってしまいます。
マイナー通貨ペアではスプレッドの影響は大きいので、数pipsを抜くスキャルEAでは無視できないのですが、そのスプレッド変化をバックテストに反映することは不可能です。
とはいいましても過去にさえ勝てないEAが将来的に勝てるはずはありませんから、絶えずフォワードとバックテストの比較検証を行っていくことは必須であると思います。
獅子太郎 さんがおっしゃるように「直近相場に最適化して利用して、しばらく経過した後にエッジが無いと判断したら再度、最適化を繰り返してパラメーターを相場に合わせるのが理想的な使い方である」というのはそのとおりと思います。
ただし、その単位は私は一番上のトピで述べたように数ヶ月と思っています。
あと、信頼したEAを長く使っていくには、ですが、バックテストでそのEAの大体の傾向をつかんでいれば、「あー最近勝てなくなってきた・・」というところで最適化をして再投入ができますが、傾向をつかむ前に大DDをしてしまってはクビにされてしまう可能性大であって元も子もなく、こういうのも相当リスク管理をきちんとやっていていないと無理かもしれません。
ちなみに私はEAのリスクは多通貨でたくさん稼働させているので、１つのEAあたりせいぜい１％～２％くらいです。
